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タイトル | 涼宮ハルヒの暴走 |
| 著者 | 谷川流 | |
| イラスト | いとうのいぢ | |
| 出版 | 角川スニーカー | |
| 発売日 | 2004年10月 |
| 執筆者:jade | 評価:B |
| 今回は短編2本と書き下ろしの中編1本という構成で、時空列的にはエンドレスエイトが溜息の直後、射手座の日が退屈の直後、雪山症候群が消失の直後となっています。 今回も涼宮ハルヒシリーズにあるまじき面白さ(失礼)で、初期の頃に比べて明らかにヒロインたちの会話が割り込んでくる回数が減っているため、キョンの独白のリズムが妨げられることなく続き、最後までスムーズに読めます。 また、キョンの気持ちの変化も読みやすくなっている大きな要因の一つでしょう。 以前はSOS団の活動に嫌々ながら付き合わされている感じが強く出ていたんですよね。そうなるとこれはもう独白でもなんでもなく、一人の少年のただの愚痴にしか感じられませんでした。当然そういう文章を読んでいても不快になるだけで、それがこのシリーズのつまらなさを助長していたんですよ。 ところが今ではキョンがハルヒたちといることを楽しんでいるという事実を認めようとせず、誤魔化しているのが言葉の端々から伝わってきて、“素直じゃないなぁ”と読んでいて微笑ましく感じることができるんですよ。 物語が面白くなるかどうかが(主人公とはいえ)これといって取りえのない少年の心境の変化に左右されるところがこのシリーズの面白いところではないでしょうか。 さて、このシリーズ最大の魅力であるヒロインについてですが、前回に引き続いて今回もメインは長門有希と言えるでしょう。エンドレスエイトはともかくとして、射手座の日は長門の意外な一面にスポットを当てた完全に長門メインの物語ですし、雪山症候群ではキョンの視線を一身に集めます。私のような長門好きにはたまりませんわ♪ また、ヒロインを想う気持ちでもキョンは素直じゃなく、表向きは朝比奈さんを想っているように見せながらも実はハルヒや長門の方が気になって仕方が無いというのが言外に読み取れるのが面白いですね。 長門のことが気になっているのをハルヒに指摘されてキョンが動揺しているシーンがあるのですが、必死に言い繕っているキョンの姿をニヤニヤしながら見ていたのは私だけでしょうか? ちなみにその場面でハルヒの長門への強い嫉妬を感じて、枕を抱えて転げまわったことは秘密ですよ(笑 あえて難点を挙げるのなら、射手座の日の物語自体がさして面白くなかったこと、雪山症候群の真相が解き明かされずに終わったことの2つ。どちらも比重が別のところに置かれているので欠点として指摘するようなものではないんですけどね。 後者の答えに関しては作中に挙がっていた情報統合思念体の過激派よりも異世界人の仕業のような気がするのですけどね。それも鶴屋さんがそうじゃないかなとも思ってたりします。 ともかく次巻で真相が明らかになると思うので楽しみに待ちたいと思います。 |
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